2016.09.18更新

松戸の弁護士の島田亮です。

少し前のことですが、平成28年7月14日に、東京高等裁判所で、接見交通権の侵害を認める判決が言い渡されました。

 

この事案は、検察官が、勾留中の被告人から書類を提出させたところ、その中に弁護人宛の手紙の下書きや、接見内容が記された日記が含まれていたというものでした。

このようなことが許されると、弁護人宛の手紙の内容や、接見の内容が検察官に筒抜けとなってしまいます。

その結果、被疑者・被告人は、弁護人に安心して話を出来なくなってしまうおそれがあり、検察官の行為は、接見交通権を違法に侵害するものです。

 

一審の千葉地裁判決も、このような検察官の行為を違法と認めたのですが、二審である東京高裁判決は、違法の範囲をより広く認めました。

被疑者・被告人と弁護人の間に認められている接見交通権について、正しく判断をした判決と言えます。

この東京高裁判決は、国が上告することなく確定しました。

 

残念ながら、捜査機関が接見交通権を違法に侵害する事例は後を絶ちません。

今回の東京高裁判決を踏まえ、捜査機関が接見交通権を十分に尊重するよう、願ってやみません。

 

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なお、上記事件の一審判決については、下記をご参照下さい。

秘密接見交通権侵害を認める判決が言い渡されました

 

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