2015.09.06更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

ヤミ金行為は犯罪であり、許されることではありません。

ところが、少なくない人がヤミ金の被害に遭っている現実があります。

私は、そのような方から相談を受けることがありますが、ここで少しヤミ金の手口を紹介したいと思います。

 

お金に困っていたところ、ヤミ金から勧誘の電話がかかってきたので、藁にもすがる思いで誘いに乗ってしまう。

ヤミ金と取引するきっかけとして一番多いのは、「電話」です。

そして、多くの場合、ヤミ金は、その人と電話でのやり取りしかしません。

さらに、ヤミ金は、自分の名前(ただし、これは偽名や架空の会社名です。)、携帯電話の番号、振込先口座だけを相手に教え、それ以外の情報(例えば、自分の住所や固定電話の番号)は相手に教えません。

そのため、ヤミ金と取引する人は、当該ヤミ金業者がどこの誰なのか、全くわからない訳です。

それでいて、ヤミ金は、相手の情報を詳しく聞き出します。ヤミ金が聞き出す情報の中には、その人の住所、家族構成、勤務先、家族の勤務先等が含まれます。

そして、ヤミ金は、相手に法外な利息の支払いを約束させた上で、お金を振り込んできます。

 

支払期限(多くの場合、1週間や10日程度で期限が来ます。)に約束の支払いが出来ないと、ヤミ金は電話をしてきます。そして、自宅や職場に直接行って取り立てをするなどと言って、脅してきます。

自宅や職場に来られると、ヤミ金から借入をしていることが家族や職場にわかってしまいます。そこで、その方は、それを回避するため何とか金策し、利息の支払いを行います。

しかし、その時は何とか利息を支払ったとしても、またすぐに次の支払期限が到来してしまいます。

その結果、どこかのタイミングで、その人は本当に利息を支払えなくなってしまいます。それでも、ヤミ金は脅しの電話をしてきます。

 

これが、ヤミ金の典型的な手口です。

では、こうしたヤミ金にはどのように対処すれば良いのでしょうか?

これは、また日を改めてお話ししたいと思います。

2015.09.04更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

以前にもお伝えしましたが、7月末に千葉地方検察庁松戸支部が新庁舎に引っ越しをしました。

元々旧庁舎には接見室がなかったのですが、新庁舎には新しい接見室が出来ました。

そして、3日前、初めて新庁舎の接見室を利用しました。

新しくて綺麗な接見室でした。

また、書類を広げるテーブルスペースが十分に確保されており、書類を見ながらの打ち合わせをしやすい構造となっていました。

 

元々、接見室のなかった旧庁舎では、庁舎内の空き部屋で、立会付きの面会(いわゆる「面会接見」)しかできませんでした。

そのため、その場では、弁護活動に関する込み入った話をすることは出来ませんでした。

一方、新庁舎では、立会なしの接見が出来ます。

したがって、捜査側に知られたくない話(例えば、弁護活動上の戦略的な話)も、遠慮なくその場で交わすことが出来ます。

 

ほんの少しだけではありますが、司法インフラが向上し、良かったと思います。

2015.09.01更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

昨日の記事で、千葉地方裁判所における裁判員裁判の件数は全国一だということを紹介しました。

このことが、実は、千葉県内の一部の弁護士に、ある副次的効果をもたらしています。

この副次的効果のことを説明するためには、日弁連の構築している量刑データベースについてお話する必要があります。

 

日弁連では、裁判員裁判を対象とした量刑データベースを構築しています。

これは、個々の事件における個別の事情が、判決においてどのように評価されたか等をデータベース化したものです。

そして、このデータベースを実際に運営するためには、誰かが判決書に目を通し、判決書の内容を分析する必要があります。

 

千葉県内では、この判決書の分析作業を10名程度の弁護士で集中的に行っています。

そして、千葉地方裁判所における裁判員裁判の件数が全国一である結果、この分析作業を担う弁護士は、必然的に誰よりも沢山の判決書に目を通すこととなります。

その結果、この作業を担う弁護士は色々な事件の判決書に接することができるのです。

 

私も、ここ5年間ほど、この分析作業に携わってきました。その結果、その間に目を通した判決書の数も数百件に及びます。

おそらく、全国の弁護士でも、これだけ沢山の判決書に目を通している人は、そうはいないと思います。

こうした作業に携わることで、私自身の経験値が上がり、刑事弁護人としてのスキルアップにつながっていると感じています。

2015.08.31更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

平成21年より、刑事裁判手続に、一般市民の中から選ばれた裁判員が関与する制度が始まりました。

この制度が始まってすでに6年が経過しますが、全国の裁判所の中でこれまで裁判員裁判が開かれた件数が最も多いのは、実は千葉地方裁判所なのです(第2位は大阪地方裁判所です。ちなみに、東京は、東京地方裁判所と東京地方裁判所立川支部とに事件が分散している結果、千葉地方裁判所ほどの件数にはなりません。)。

 

この要因の一つとして挙げられるのは、千葉県内に成田国際空港があることです。

裁判員裁判の対象事件の中に薬物(覚せい剤など)の密輸事件がありますが、成田国際空港で摘発される件数が多く、そのことが千葉地方裁判所で行われる裁判員裁判の件数を大きく押し上げているのです。

 

もっとも、要因はどうやらそれだけではなさそうです。

というのも、薬物の密輸事件を除いて数えても、千葉地方裁判所で開かれる裁判員裁判の件数は、例えば横浜地方裁判所やさいたま地方裁判所よりも一貫して多い傾向にあるからです。

では、その原因は何でしょうか?

犯罪が起こる原因には様々なものがあります。そして、私には、なぜ千葉で裁判員裁判が多いのか、その理由まではわかりません。

このあたりについては、追々検証がなされる必要があると思います。

2015.08.28更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

数年前のことですが、午後10時過ぎ頃、私が自宅にいると、携帯電話が鳴りました。

発信先の電話番号を見ると、松戸東警察署からの電話でした(ちなみに、警察署の電話番号は末尾3桁が「110」になっているので、電話番号を見れば、すぐに警察署からの電話だということがわかります。)。

「こんな時間に警察から何だろう?」

そのように思いつつも、私は電話に出ました。

要件は、「本日逮捕したAさんが島田弁護士に連絡を入れて欲しいと言っていたので、連絡しました」ということでした。

 

話を詳しく聞いてみると、どうやらAさんの逮捕容疑は、踏切の一時停止義務違反ということのようでした。

警察官は、踏切の手前で一時停止しなかったと言ってAさんを呼び止めたのですが、Aさんは、「自分は一時停止した」と主張したそうです。

それで現場で口論になったところ、警察官はAさんのことを現行犯逮捕したのです。

Aさんは身元もしっかりしており、普通に仕事もしている人です。そのような人を、踏切の一時停止義務違反という軽微な罪で逮捕することは、逮捕権を濫用する行為に他なりません。

 

そこで、私は電話口で警察官に強く抗議し、すぐに釈放するよう求めました。すると、警察官は、「それでは、今夜は警察に一晩留め置き、明日釈放します」と言いました。

明日釈放するのであれば、どうしてその日のうちに釈放が出来ないのでしょうか?

私は全くもって納得がいかず、さらに抗議をしました。そして、数十分に渡り抗議を続けると、警察官は「上司と相談します」と言い、電話は切れました。

 

その後、午前0時を過ぎた頃、再び私の携帯電話が鳴りました。

今度はAさんからの電話で、釈放されたことの報告とお礼の言葉をいただきました。

私も、ひとまずAさんが釈放されて良かったと、ほっと一息つきました。

 

本来、逮捕とは、証拠隠滅のおそれや逃走のおそれが具体的に認められる場合でなければ許されません。しかも、軽微な事件であればあるほど、逮捕の必要性は低くなります。

警察官は、相手の言うことが気に入らないからと言って、簡単にその人を現行犯逮捕して良いと言うものではありません。警察官は、逮捕権を行使して良い事例であるかをきちんと判断した上でなければ、現行犯逮捕することは許されないはずです。

この事例を通じて、私は、いかに逮捕権が簡単に濫用されうるのかという実情を学ぶことが出来ました。

このような実情は、何としてでも変えていかなければならないと思います。

2015.08.27更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

現在、刑事司法手続の改正法案について参議院で審議中です。

そして、同法案が成立してしまうと、新たに司法取引が導入されることとなります。

しかし、以前からお伝えしていますが、同法案の規定する司法取引には重大な問題点があります。

 

司法取引の最大の問題点は、「引っ張り込みの危険」です。

例えば、ある事件の被疑者Aが、「実は、主犯格であるBと一緒に事件を起こした」と供述した場合において、捜査側とAが司法取引する場合を考えてみましょう。

無論、Aの供述が真実であれば、何の問題もありません。しかし、Aの供述が間違いなく真実だとは限りません。

そして、もしAの供述が真実でないのであれば、司法取引が行われることにより、無実のBを事件に引っ張り込んでしまうこととなります。

 

「司法取引が適正に行われたことを担保するため、司法取引には弁護人が必ず関与することとなっている」、と説明されています。

しかし、ここで注意しなければならないのは、司法取引に関与するのは、BでなくAの弁護人だということです。

言うまでもなく、Aの弁護人には、Aのために全力を尽くして弁護活動をすべき義務があります。

そうすると、Aの弁護人は、Aの利益のため弁護活動を行うのであり、その一環として司法取引の成立を求める弁護活動を展開することが想定されます。

このようなAの弁護人が関与することによって、果たしてBに対する「引っ張り込みの危険」を防ぐことが出来るでしょうか。答えは、当然「NO」です。

 

本法案の規定する司法取引には、重大な問題があります。

この法案が成立してしまえば、新たなえん罪を生み出す原因となりかねません。

2015.08.26更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

刑事司法手続の改正法律案が衆議院を通過し、すでに参議院での審議が始まっています。

しかし、この法案には、これまでに何度かお話しさせていただいた通り、重大な問題が多々含まれています。

 

千葉県弁護士会では、平成27年8月24日付で、同法案に関し抜本的見直しを求める会長談話を、改めて発表しました。

参議院では、法案の問題点を直視し、抜本的な見直しが図られなければなりません。

2015.08.25更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

弁護士の重要な業務の一つに、文章を書くことがあります。

では、弁護士の書く文章は、どのような文章であるべきなのでしょうか。

 

もちろん弁護士は文学作品を書くわけではありません。そのため、弁護士の書く文章に文学性は必要とされません。

これは私見ですが、弁護士が書く文章は、次の2点を満たす必要があると考えています。

 

第一に、文章のわかりやすさです。

弁護士が文章を書く最大の目的は、自身の主張を読み手(例えば、裁判官)に伝え、読み手を説得する点にあります。

この点、どのように高度な内容が記されていても、それが読み手にとって理解困難な文章であれば、読み手を説得することは出来ません。

読み手を説得するためには、その文章が読み手にとって理解しやすい内容であること、つまり「わかりやすいこと」が必要です。

 

第二に、文章の論理性です。

実は、裁判には、論理ゲームという側面があります。

そして、裁判の場で弁護士が提出する書面とは、論理の力によって裁判官を説得するための道具なのです。

そのため、読み手(裁判官)を論理の力で説得するためには、自ずとその文章は論理的である必要があります。

 

私自身、業務上の文章を書く場合は、常に、わかりやすさと論理性を意識するようにしています。

また、若手弁護士や司法修習生(司法試験に合格した後、裁判官、検察官、弁護士になるため研修中の人)を指導する際にも、文章のわかりやすさと論理性を注意するようにしています。

 

弁護士への委任を検討している方は、もし可能であればその弁護士が書いた文章を読んでみてください。

文章がわかりやすいか。文章が論理的であるか。このようなことも、弁護士を選ぶ際の一つの基準となると思います。

2015.08.24更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

高い専門性を必要とする分野の一つに、医療過誤訴訟があります。

これまで私も医療過誤訴訟を複数件扱ったことがありますが、印象に残っている事件の一つに、あるお産の事故に関する訴訟があります。

 

この件では、赤ちゃんがなかなか産道を降下することが出来ず、吸引分娩が行われました。

その結果、赤ちゃんは無事生まれたのですが、分娩後に母体の出血が止まりませんでした。そして、お母さんは出血性ショック状態に陥り、重度障害が残ってしまいました。

 

この裁判では、出血の原因が何であったかが争われました。

当方は、吸引分娩の際に母体内部を傷つけてしまったことが原因だと主張し、医師側は、弛緩出血(子宮筋収縮力の不良により、胎児娩出後あるいは胎盤娩出直後に見られる出血)だと主張しました。

 

結局、この裁判では、当方の勝訴的和解(当方の主張に沿った内容での和解)により解決することが出来ました。

もっとも、裁判を起こしてから和解に至るまでは、実に3年以上の期間を要しました。

確かに、医療過誤訴訟は専門的であり、裁判所が事案を把握し、適切に判断出来るようになるためには、ある程度時間が必要なのは理解できます(実際に、当方からも、裁判所の理解を助けるため複数の鑑定書を提出し、鑑定医に対する尋問も行うなどしました。)。

それにしても、もう少し早く解決できなかったかという思いも残ります。

医療過誤訴訟ではよく「専門性の壁」があると言われますが、「時間の壁」もあるのだと言うことを、身をもって体験した次第です。

2015.08.22更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

我々の生活に車は欠かせないものとなっています。

もっとも、車を運転する人は、いつ何時交通事故の加害者となってしまうかわからないリスクを負っています。

車を運転する以上、もちろん事故を起こさないよう注意しなければなりませんが、ついうっかり事故を起こしてしまうということも、ありうることです。

 

では、交通事故を起こしてしまった場合、その人にはどのような責任が生じるのでしょうか?

これは、大きく分けて三つの責任が生じることとなります。

 

一つ目は、刑事責任です。

人身事故を起こしてしまったことに過失が認められる場合、その人の行為は犯罪行為となり、一定の刑事責任を負わなければならない場合があります。

これは、「やっては行けないこと(犯罪)をやってしまった」ことに対し、「罰」を受けると言うことになります。

 

二つ目は、行政責任です。

車を運転する人は、運転免許証を取得しているはずです。

この点、交通事故を起こしてしまうと、事故の内容に応じて、免許の停止や取り消し等の処分を受けることがあります。

免許を発行するのは行政(各都道府県の公安委員会)なので、これは行政上の責任と言えます。

 

三つ目は、民事責任です。

多くの交通事故には、被害者がいます。そして、当然ながら、被害者には様々な損害が発生します。

そこで、交通事故の加害者には、被害者に生じた損害を賠償する責任が発生します(この賠償責任に備えるため入るのが、自動車保険です。)。

 

交通事故を起こすと、以上三つの責任が発生することとなります。

そのような責任を負うことのないよう、車を運転する時は十分な注意を払わなければなりません。

まずは、無料相談をご利用ください。 弁護士島田亮 TEL:047-367-5301
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