2015.10.28更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

先物取引は、少ない金額(証拠金)をもとに多額の取引をすることが出来る「証拠金取引」です。そのため、先物取引は、相場の変動に伴い、予想外に巨額の損害の発生するおそれがあり、非常に危険な取引と言えます。

また、先物取引の仕組みは非常に複雑であり、素人が一度聞いて理解することは困難です。

このように、先物取引は、非常に危険かつ複雑な取引です。知識のない素人が簡単に手を出して良い取引ではありません。

ところが、実際には、知識が全くないにもかかわらず先物取引に手を出していまい、その結果、大きな損失を受ける方が少なからずいらっしゃいます。これは、悪質な業者が素人を食い物にしようとして、あの手この手を使ってくるからに他なりません。

 

悪質な業者は、時に、自宅に繰り返し押しかけてくるなど、執拗かつ迷惑な勧誘を行います。

また、取引の危険性についてきちんと説明せず、逆に「短期間で確実に儲かります」などと調子の良いことばかり言います。

そして、業者からこうした執拗な勧誘を繰り返し受けた結果、根負けして先物取引に手を出してしまう方がいらっしゃるのです。

 

このような執拗な勧誘を行うこと自体が、「自分は悪徳業者です」とアピールしていることに他なりません。

私は、こうした悪徳業者の被害に遭い多額の財産を失った人を、何人も見ています。万が一先物取引について勧誘を受けても、一般の方は、決して手を出してはいけません。

2015.10.23更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

数年前に取り扱った刑事事件の話を、少しさせていただきます。

柏市内で交通事故があったのですが、それをきっかけに男性Aと男性Bが口論となりました。

そして、Bが、口論の際にAから暴行を振るわれて怪我をしたとして、被害の届出をしました。これが傷害事件として立件され、私がAの刑事弁護を担当することとなりました。

 

Bは、怪我に関する診断書を提出していました。そして、検察官は、診断書があるのだからBは怪我をしているし、Bが怪我をしている以上、Aによる暴行があったのだと主張しました。

しかし、私が当該診断書の作成医に確認したところ、その診断に客観的根拠はなく、Bの訴える症状がそのまま診断書に記載されていたことがわかりました。このような診断書では、怪我があった事実の立証としては不十分なはずです。

そうすると、暴行の存在に関する証拠はB供述しかないこととなりますが、B供述には不自然な点が沢山ありました。

さらに、この事件の後、Bは、Aの勤務先に連絡し、不合理な要求を繰り返していました。Bには、交通事故の交渉を有利に運ぶため、殊更に「Aから暴力を受けた」と虚偽の供述を行っている可能性もありました。

 

そこで、私は、診断書が信用できないことやBの話が信用できないことなどを、裁判で主張しました。また、Bに虚偽供述の可能性があることについて、立証を行いました。

その結果、この事件は、一審(千葉地方裁判所松戸支部)では有罪となりましたが、二審(東京高等裁判所)で逆転無罪となり、確定しました。

 

この事件の弁護人を務めている間、私は、「Aが有罪になるはずがない」と考えていました。なぜなら、暴行に関する証拠はほぼB供述しかないところ、B供述にはおかしな点が色々とあったからです。

しかし、最終的には無罪となったものの、一審では有罪となってしまいました。

改めて、日本の刑事裁判官が、いかに無罪判決を書きたがらないかということがわかった次第でした。

2015.10.21更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

もし遺言書に、特定の相続人だけに遺産を相続させる旨が記載されていた場合、他の相続人の方は相続を諦めなければならないのでしょうか?

もちろん被相続人(亡くなった方)の意思は尊重されるべきです。それでも、特定の相続人だけが遺産を相続することは、時に不公平な結論となります。

そのようなことから、民法には、「被相続人の意思」と「相続の公平」とを調整するため、「遺留分」という規定を設けられています。

遺留分とは、遺言により法定相続分を侵害された相続人が、遺産の一部を取り戻すことの出来る権利のことを言います。

 

遺留分は、基本的に、法定相続分の2分の1の割合で認められます(ただし、直系尊属のみが相続人の場合は、3分の1の割合となります)。

例えば、被相続人の配偶者の場合、遺産に対し4分の1の割合(法定相続分2分の1×2分の1)で遺留分が認められます。

また、同じ相続人であっても、兄弟姉妹に遺留分は認められていません。

 

注意しなければならないのは、遺留分の権利は、1年間以内に行使しなければならない点です。

この期間が過ぎてしまいますと、どれほど不公平な内容であっても、異議を述べることが出来なくなってしまいます。

 

実際に遺留分を請求する手続は、なかなか複雑です。また、正確な遺留分額を算定するにも、困難な作業を伴います。

遺留分の行使期間が1年間と短いことからも、遺留分の請求を検討されている方は、早い段階で専門家への相談をお勧めします。

2015.10.16更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

交通事故では、「過失割合」が問題となることがあります。

事故の原因について、どちらか一方にのみ責任が認められる場合、過失割合は100対0となります。

一方、事故の原因についてどちらか一方にのみ責任を負わせることが出来ない場合、過失割合は、例えば90対10になったり、80対20になったりします。

 

過失割合は、実際に支払われる損害額に大きな影響を及ぼします。

例えば、交通事故の総損害額が1000万円だった場合、100対0の事故であれば1000万円全額の損害賠償が認められます。

一方、60対40の事故だった場合、損害額から被害者側の過失割合40%分が割り引かれるので、実際に賠償される金額は600万円にとどまります(このように、被害者側の過失分が割り引かれることを、「過失相殺」といいます。)。

 

過失割合は、実際の事故状況によって変わってきます。

過失割合が問題となりそうな事案の場合、あるいは保険会社から過失相殺を主張されている場合、損害額に大きな影響を及ぼす事柄でもありますので、弁護士に相談することをお勧めします。

2015.10.10更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

昨夜は、千葉県弁護士会松戸支部において刑事弁護の研修がありました。

各弁護士が事例を報告し、経験を共有することを目的とした研修で、私も自分が弁護人を務めた事例の報告をしました。

参加した弁護士は20名前後でしたが、こうした研修に参加すると、他の弁護士がどのような弁護活動を行っているのかを学ぶことができ、非常に有用です。

また、自分自身の事例を報告することによって、自分の弁護活動を他の弁護士の目にさらすこととなり、改めて自身の弁護活動を客観視することが可能となります。

今後もこうした研修に積極的に参加したいと思います。

2015.10.05更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

日常生活をしていると、様々な場面で契約書を交わすことがあると思います。

そして、多くの契約書には、実に細かいことが沢山記載されています。

それらの条項をいちいち読むのは面倒ですし、内容も難しいことが書いてあってよくわからない場合があるかもしれません。そのようなことから、細かい契約条項に目を通さないまま契約書に判を押してしまう方もいらっしゃると思います。

しかし、それがご自身にとって重要な契約であればあるほど、契約条項にはきちんと目を通すべきです。

基本的に、契約書に判を押してしまうと、契約条項を全て了解したこととなってしまいます。そのため、契約条項に不利なことが記載されていると、後々その内容に縛られてしまうこととなりかねません。

 

もし、契約書の内容に不安を覚えたり、契約条項の意味がよくわからないという場合には、弁護士への相談をお勧めします。

弁護士に契約書をチェックしてもらうことによって、本当に契約書を交わしても良いかどうかの判断を適切に行うことが出来るようになります。また、契約条項を適正な内容にしておけば、将来のトラブルを未然に防ぐことも出来ます。

私も、様々な契約書について内容のチェックを依頼されることがありますので、お気軽にご相談いただければと思います。

2015.10.02更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

刑事手続の中において、検察官とは、弁護人から見れば対立当事者となります。

しかし、時には、担当検察官と当該事件について腹を割った協議を行うことが有用な場合もあります。

 

以前、私が担当した事件を紹介します。

その事件の被疑者(女性)は、当該事件よりも前に性的暴行の被害に遭った上、その様子を録画されていました。そして、そのことをネタに男から脅され、意に反し犯罪行為を行ってしまいました。

その女性の犯した犯罪は決して軽微なものでなく、普通に考えれば、起訴されて有罪の判決を受けるのは当然の事案でした。

しかし、女性が犯罪を犯してしまった背景には、上記のような事情がありました。

そこで、私は、担当検察官と何度か協議を行いました。その末に、担当検察官から、次のような言葉を引き出すことが出来ました。

「本来だったら、起訴せざるを得ない事案ですが、何か形を整えていただければ、起訴しない方向で上司に掛け合います。」

そこで、私は、その女性の実母に連絡をとりました。実母は、遠方(東北地方)に在住していたのですが、急遽、松戸まで来ていただき、担当検察官にも面会していただきました。

こうしたやり取りの末に、その女性は起訴されることなく、釈放されました。

 

この事案では、担当検察官と協議をしなければ、起訴は避けられない例でした。

もちろん、担当検察官と協議を行っても、必ずこのように上手く行く保障はありません。中には、木で鼻をくくったような対応しかしない検察官もいます(むしろ、そのような検察官の方が多いかも知れません)。

それでも、中には、被疑者の立場に立って考えてくれようとする検察官もいます。

場合によっては、弁護人は、検察官と腹を割った協議をすべき場面もあると思います。

 

2015.09.30更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

毎年1回、日弁連主催による人権大会が開催されます。

人権大会とは、全国の弁護士が集まり、人権問題について議論を行う場です。

そして、今年の人権大会は千葉県で開催され、私も参加を予定しています。会場は、幕張メッセとホテルニューオータニ幕張です。

 

明日(10月1日)、三つの分科会からなるシンポジウムが開かれ、明後日(10月2日)、人権大会の本大会が開かれます。

三つの分科会では、それぞれ、(1)女性と労働の問題、(2)高齢者等の自己決定権の問題、(3)放射能問題を取り扱います。

どれも重要なテーマですが、私は、高齢者等の自己決定権の問題に関するシンポジウムに出席する予定です。

また、人権大会の本大会では、三つの分科会で議論された事柄について、宣言案の採択が予定されています。

2015.09.29更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

勾留されている人が釈放されるための手続として、「保釈」という手続があります。

保釈とは、起訴された後、裁判所の許可を得ることによって、釈放されることです。

ただし、保釈されたとしても、決められた条件に違反したような場合、保釈が取り消されることがあります。

もし保釈が取り消されると、再び身柄拘束を受けることとなります。その意味で、保釈とは、あくまでも暫定的な措置ということとなります。

 

保釈手続を行う上で考えなければならないのは、大雑把に言うと次の2点です。

 

第一に、裁判所の許可を得られるかどうかと言う点です。

一般に、裁判所は、保釈の可否を判断するにあたり、証拠隠滅のおそれがあるか、事件関係者に接触して不当な圧力をかけるおそれがあるか等を重要視します。

そこで、当該事案においてそれらのおそれがないことを示す必要があります。また、保釈を受ける必要性が高いような場合は、それらの事情を裁判所に示すこととなります。

弁護士は、これらの事情を具体的に(なおかつ資料が用意できれば資料も添付して)裁判所に示すこととなります。

 

第二に、保釈保証金を納付しなければならない点です。

保釈保証金とは、保釈によって釈放された人が、逃走しないようにするための金額です。

もし保釈中の人が逃走すれば、保釈金は没収されます。一方、保釈中の人が裁判を受け終われば、たとえ有罪判決となっても保釈金は戻ってきます。

保釈金の金額は、裁判所が事案ごとに決定しますが、一般的な相場は150万円~200万円程度と言われています。弁護士は、この金額を少しでも下げるよう、担当裁判官と交渉することが出来ます。

 

このように、保釈を考える場合、(1)裁判所の許可を得られるか、(2)保釈保証金を準備できるか、を検討する必要があります。

少しでも保釈が許可される確率を高くしたい、あるいは保釈金の金額について裁判所と交渉したいという場合は、弁護士への相談をお勧めします。

2015.09.28更新

松戸の弁護士の島田亮です。

 

精神疾患を有する方が、犯罪を犯してしまうことがあります。

このような場合に問題となるのが、「責任能力」の有無です。そして、責任能力がなければ、その人は「無罪」となります。

 

私も、時折、こうした方の弁護を担当することがあります(現在も、責任能力が問題となる事例を複数件取り扱っています。)。

また、一般の方より、「犯罪を犯しているにもかかわらず、なぜ無罪になるのでしょうか?」と質問を受けることもあります。

もちろん「犯罪を犯しているのに無罪になるのはおかしい」という感覚は、理解できます。しかし、責任能力がない人を処罰できないこと(有罪にできないこと)については、理由があるのです。

 

犯罪を犯した人に有罪判決を言い渡すということは、その人に刑罰を科すことを意味します。

それでは、なぜ犯罪を犯した人は、刑罰を科されなければならないのでしょうか?

それは、その人が、犯罪を避けようとすれば避けられたにも関わらず、犯罪を犯したからです。つまり、犯罪を犯したことについて、その人自身に「責任」があるからです。

そして、犯罪を犯したことについて、その人自身に責任がない場合が、「責任能力」を欠く場合なのです。

 

例えば、統合失調症の方が、妄想に突き動かされて犯罪を犯してしまうことがあります。

この場合、統合失調症に罹患したことはその人の責任ではありませんし、妄想に突き動かされたこともその人の責任ではありません。それにもかかわらず、その人に刑罰を科すことは出来ないのです。

 

こうした方に必要なのは、適切な治療であり、適切な福祉サービスです。

適切な医療措置や福祉サービスこそが、その人を犯罪から遠ざけることにつながります(こうした方にただ刑罰を科したとしても、病状やその人を取り巻く環境は良くならず、再犯を防ぐことは出来ません。)。

ところが、我が国の現状では、適切な医療措置や福祉サービスを受けられないでいる方が、沢山いらっしゃいます。

精神疾患を有する方による犯罪を防止するためには、精神医療や福祉の向上こそが真に必要な事柄なのです。

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